内戦が奪った少年少女の笑顔
〜黒柳徹子のコンゴ報告〜
2004年
10月3日(日曜日)ごご2時から

        テレビ朝日系列

テレビ朝日のみ、10月9日(土曜日)のごご1:30〜2:55です。


御視聴ありがとうございました。いただいた感想はこのページの最後に掲載させていただきました。



再放送決定(朝日ニュースター・CS放送)
2004年
1回目: 11/3(水曜日)16:00〜17:25
2回目: 11/13(土曜日)15:05〜16:30

2005年
3回目: 1/23(日曜日)AM6:30〜7:55


【コンゴ民主共和国という国】
 
 アフリカには“コンゴ民主共和国”と“コンゴ共和国”があります。
 今回、黒柳徹子さんが訪問したのは“コンゴ民主共和国”です。
 英語表記で“Democratic Republic of Congo”と言い、略して“DR Congo”(ディーアールコンゴ)と言うことがあります。
 元“ザイール”という国でしたが1997年に国名を変更しました。
 1960年まで、ベルギーの植民地でした。
 公用語はフランス語です。

 アフリカ大陸の中央部にある大きな国で、国土は日本の6倍あります。
 赤道直下で、熱帯雨林型の気候です。
 チンパンジーや人類に最も近いといわれるボノボがいる国としても有名ですが、観光に訪れる人は誰もいません。
日本の外務省が出している危険情報は5段階で4ですから、渡航自粛を意味します。    
人口約5,400万人(2001年)
 
 地下資源が豊富にあります。
 銅、コバルト、ダイヤモンド、石油、ウラン、タンタルなど。
 この国は9ヶ国に国境を接していて、どの国も、地下資源を欲しがります。
 内戦が続いた要因です。
 この国のウランが広島・長崎の原爆に使われたことが最近明らかになりました。

 豊富な地下資源がありながら、国民一人あたりの総所得は1.1万円で世界最下位です。
 日本は5位で403万円です。
 国連加盟国は191ヶ国あります。
 隣国が勝手に資源を持ち出すからで、それを防ぐ軍事力も持っていないのです。
 月給がない国、とも言われます。
 公務員に支払うお金がないのです。みんなアルバイトで生活しているのだそうです。


【黒柳徹子さんが訪問したコンゴ内の都市】

  1)キンシャサ(首都)

  2)ゴマ(東部に位置する都市で、ルワンダに接し、内戦の被害が大きい。ニイラコンゴ山が2002年に噴火し、その被害の後遺症も残っている)

  3)ブニア
    国内避難民キャンプがあり、13,000人が住んでいます。

【番組内容】

 1)
 この国の内戦の特徴は、子どもたちを軍隊に徴用したことです。
 政府軍も反政府軍も少年少女を兵隊として使いました。政府軍は、国営ラジオで募集したそうです。
 その数3万人といわれています。
 少女は娼婦のように扱われました。
 解放された少年少女に会いました。
 彼らの体験と傷ついた心の声をお聞き下さい。

 2)
 国土は緑に覆われていて、野菜類は育ちますが、主食のマニヨクという芋はEmpty Food(空っぽの食品)と呼ばれ、お腹はいっぱいになりますが、栄養がありません。
 子どもの栄養失調は母親の栄養に問題がある場合が多いようです。
 お腹の赤ちゃんが健全に育たない、母乳にも栄養がない、ということのようです。
 栄養失調児の多さには驚きます。
 5歳未満児の死亡率は1,000人当たり213人です。
 日本は5人です。
 これらの様子は、ユニセフがサポートする保健センターで取材しました。

 3)
  この国にはストリートチルドレンが3万人います。
  子どもが沢山いて(通常7人位のこどもがいる)養えないから、親が放り  出したり、子どもが、自ら、親を助ける目的で、家を出て、ストリートで暮らし始めたりします。
  内戦で家族を失った子どももいます。 
  少女は売春をします。少年は、モノを運んだりして、わずかな賃金を得ながら、生きています。

 4)
  ブニアの国内避難民キャンプ
  国内で、村を追われた人々が住んでいます。
  途上国の内戦は、両軍とも、食料は現地調達です。
  村を襲って住民の食料を奪い、ついでに、少女をレイプしたり、家を焼いたりします。
  家を失ったり、家族を殺されたりして、村に住めなくなった人々がこのキャンプにやって来ます。
  現在では、一応、内戦は終わったことにはなっていますが、まだ、危なくて帰ることが出来ないのです。

5)
 学校
  教科書もノートも鉛筆もなく、机も椅子も不足しています。
  教室の屋根は穴が開いたまま。
  子どもは、石を持ち込んで、それに座って勉強しています。
  それでも、子どもたちの目は輝き、意欲は充満しています。
  

   小学校の校庭で
この少女は5歳ですが、レイプされた被害者です
この子は元少年兵、人を撃ったと
言いました
 避難民キャンプ
母親の手伝いをする少年
(避難民キャンプで)
お腹がふくれ、明らかな栄養失調児
【放送の感想】


 神辺貴昭さん
 今回の台風は強いという報道でした。関東に上陸するということで、もう我が家は壊れてしまうことを覚悟しました。
風速50メートルなんて経験したことがありません。瞬間では60メートルにもなるでしょう。
そんな台風が来る時間を持ちながら、あの「コンゴの報告」の放送を観ました。
感動的な番組でした。台風情報もフレームがあり、画像が小さくて残念でした。この番組中は台風の恐ろしさを忘れました。
「台風で家がつぶれたら災害救助法でお金をもらって建て直そう。」などとけちな考えをしていた自を恥じました。世界ではとても悲惨な想いをしている子供たちがたくさんいることを知らされて、台風が来ても命さえあればナントカなるこの日本にいて、まだまだ幸せだということを思い知らされました。
あの子供たちが作った袋(バック)は小泉首相のところへ届いたでしょうか。あの少女の歌声は政府のお偉いさんの耳に届いたでしょうか。
 今回の番組で意外な想いをしました。スポンサーに消費者金融があったことです。社会悪として私はとらえていましたので、このような番組を提供してくれているということに少し安堵しました。ついでに、多くのお金をユニセフに寄付して欲しいですね。
 台風の激しい範囲は、私のところは届かなかったようで幸いにも家は潰れませんでした。強い雨と風で落ちてしまったのではないかと心配した金木犀の花がしっかりとついていました。コンゴの子供たちも、どうか頑張って生きてほしいと思いました。

臼倉紀さん
はじめまして。私は大学でアフリカの内戦研究をしている3年生です。
テレビ朝日の「黒柳徹子のコンゴ報告」を拝見しました。
ある一点を除いては楽しませていただきました。
気になったのはレイプ被害者や目をえぐられた女性へのインタビューです。
彼女達にあのようなことを聞く必要があったでしょうか?
レイプされたときの状況、目のえぐられ方・・・。そういった質問が彼女たちにどんな心理的イメージを与えるか、本気で考えましたか?
それよりもなぜそのようなことが起こる状況が生まれたのか、つまり、内戦の発生原因が重要なのではないでしょうか?
また、インタビューでは顔を映して行われていましたが、レイプ被害者が日本人女性であっても顔を映しますか?それとも彼女達が顔を出してもいいと自発的に言ったのですか?

正木鞆彦さん
たった今特番を見終わったところです。
でもテレビって凄く強力だけど、同時に凄く難しいものだと思いました。それは画面を見ていると、アフリカ 内戦 憎悪 残酷 被害者は子供 というような一連の関連が、みんな同じように見えてまって、コンゴのケースが浮き上がってこないのです。それはお前の見方が浅くて、散漫に見ているからだと言われればまさにその通りなのですが、黒柳さんの番組と聞いた途端になんとなく絵柄を想像してしまうし、その想像が見終わった印象とあまり変わらないという事実の前に、僕は制作スタッフのご苦労がわかるような気がします。

 これは「残酷な絵」に対する視聴者の慣れなのでしょうか。
 ドネーションを送金する時に何時も思うことは、これをいつまで続ければ、よいのかという絶望的
な気持ちです。そしてれが何か役に立つのかというむなしさです。
もちろんそれはきっと何かお役にたっているのでしょうが…。

増成和敏さん
黒柳さんのコンゴ報告番組、たった今、視聴させていただきました。
いつも思うのですが、どんなに辛い状況でも、どこの国の子供たちも笑顔はなんと可愛いことでしょうか。救われる気がします。
砂漠地帯でもない、河があり、水があるコンゴの貧困は人災です。
田川さんが言われていた、あの少女の歌、素晴らしいですね。連合いと聞き入っていました。
あの歌声を聞いてチャンネルを替える人はいないでしょう。
黒柳さんの語りも番組を優しいものにしてくれますね。雨は「ジャージャー」ではなく「ザーザー」ですが・・・
素晴らしい番組、本当にありがとうございました。
番組の最後にありましたユニセフの口座に気持ちだけの寄付をネットバンクよりさせて頂きました。

佐藤 琢さん
旅行中でOAを見られなかったので、録画してあったのを今日拝見しました。
早々に映像から足を洗い、活字に転身した小生にひき比べ、番組づくりに情熱を燃やしておられる田川さんの「黒柳徹子のコンゴ報告」に感動しました。
失明した少女が唄った、見る者の心を揺さぶる歌と最後の子どもたちと徹子さんの掛け合いの生きの
よさに唸りました。本当にお疲れさまでした。
ささやかですが又カンパをしたいと思います。頑張って下さい。

吉岡幸子さん
死よりも耐えがたいと思う残酷なことに遭いながらどうして皆の心を癒すような歌が歌えるのでしょうか。
田川さんだけは視聴者にへつらうことなく番組を創り続けて貰いたいと思います。
あの歌声だけで充分でした、何も言葉はいりませんでした。

伊藤芳明さん
黒柳さんとのコンゴの番組を拝見しました。
ワインをしこたま飲んだ後でしたが、1時間半、眠くならずに見ることが出来ました。<br>それだけ画面に緊張感があったと言うことだと思います。
黒柳さんがインタビューして、回答を彼女が自分で訳して伝えるという方法が定着してきたように思います。場合によっては、字幕なり吹き替えでやったほうが時間的にも効率的ですし、以前はボクもそう思っていましたが、今回のを見ると、黒柳さんが現実を伝えるための適当な日本語を探している間が、かえって背後にある事実の重さを感じさせると言う効果を生んでいるように思います。

守田英二さん
 両目をえぐられた少女の歌のシーンに他の映像をインサートしろと言われたそうですが、その部分を見て、今のテレビマンが言いそうなことだなぁと感じました。
 視聴率を取るにはこうしなければという観念にとらわれ過ぎて、ここはどういう風に伝えていくかという制作者の視点がおろそかにされている気がします。
 簡単に言えば、テレビの世界がモノ作りのプロを育てる環境をどんどん減らしているということだと思います。
 効率を良くするためのプロダクション頼み、安易に数字を取ろうとタレント頼み、テンポを重要視するあまりの盛りだくさんのコーナーや似たような映像の垂れ流し・・・。
 田川さんが言われるように、同じようなテーストの番組が氾濫するわけですが、同じテレビで飯を食っている(田川さんを含む)先輩たちにも責任があるのではと考えさせられます。
 少女が歌っている場面で、黒柳さんがカメラの方を気にしながら「ここをちゃんと撮ってくれているかしら?」という感じの表情が映っていましたが、そこにいたスタッフ全員が気持ちを同じにしていたんだなーと感心させられました。

たかだちかさん
 内戦が奪った少年少女の笑顔を拝見いたしました。
 この放送で心に残ったシーンはたくさんありますが、なによりもバセメさんの歌が心に染みました。
やわらかくすべてを包み、祈るようなあの声。いつまでも聴いていたい、そのように感じました。
放映終了後、HPのエッセイを拝見して吃驚いたしました。
まさか、あの歌に他の映像がかぶされようとしていたとは!
歌っているバセメさんの表情。
それを覆い隠そうとするなんて信じられません。
よくそのまま流していただいた事だと感謝いたします。
彼女の歌をはじめ子供たちの歌はどれも皆素晴らしく逆に私に生きる力を与えてくれました。
子供たちに本当に感謝します。

ところで、今までにたくさんの国を訪問され、たくさんの子供たちのうたを聴かれたと思いますが、それをCDになさるご予定はないのでしょうか?
今日のバセメさんの歌を、子供たちの歌をいつでも聴く事ができたらどんなに素晴らしいでしょう。
そしてそのCDの売上が彼女達の力となればもっと素晴らしいと思うのですが。
ご一考くださるとありがたいです。
では、今後とも視聴者の想像力を信じてよき番組を制作されますよう応援しております。

久保田理映さん
 ユニセフの活動として黒柳さんがコンゴ視察をなさっている番組を拝見させていただきました。
 世界には、アフガニスタンやイラクのように対外戦争で苦しみ傷ついてるひとたちの他にも、コンゴのように豊かな国であっても内戦で貧困に苦しむ人々がいることを痛感しました。さらに、幼くして軍人になったり治安の悪いせいもありレイプの被害を受ける女性さらには、少女がいることをしり、同じ地球にすむ人間としていたたまれなく思いました。
少しでも力になりたいと思いユニセフに募金させていただきました。
世界中に争いがなく平和であるようになればと祈っています。
このように日本の人々が世界に対して目を向けられるような番組をこれからも作っていってもらいたいです。
黒柳さん、これからもユニセフ親善大使としてお体に気をつけてご活躍ください!

加藤詔子さん
 今日コンゴの報告を見せていただきました。
いつも大人の欲得の為に弱い子供達が犠牲者となります。子供をもつ親として、同じ母であり女であり同じ人間として、コンゴの子供達の生活を見るのは、とても辛いものがありました。
でもこの現状から目を反らさず、今、私に何が出来るのか、私達は一杯のコーヒーを、又一度の楽しいランチを、コンゴの子供たちの笑顔のために魂の回復のために、我慢できるゆとりは、まだ、あるはずです。
豊かな私達が今、出来る事は、一人でも多くの人が面倒がらづに、行動を起こすことしかないのだと思いました。
あのアダムとイヴの歌を唄った女の子の澄んだ声が今も耳に残っています。
最後にヘレンケラーの話で見せた白い歯の笑顔がとても印象的でした。
どんな現状にあっても子供達は天使ですね。
それだけに余計に胸が痛みます。
私にとって忘れられない番組になりました。
今日この番組を見せていただけるご縁に感謝しております。

軸丸勇士さん
 本日14時からの番組拝見しました。
 大変悲惨な子どもの実態が垣間見れました。
 今の のほほん とした日本の若者や学生達全員に見せてもっと考えさせたいものです。
恵まれすぎて物を粗末に扱い、汗を流すことを嫌い、食事には文句ばかり言い、仕事は殆どせず・・・。
学校は行けても行かず・・・。
今後どんな貢献をし、親に頼らぬ自らの生き方を考えて欲しいものいです。
人ごとではない日本の実態を重ねながら拝聴しました。
映像のなかで黒柳さんが日本語で説明するまでに現地語、フランス語(共通語のようですが)、英語の順に通訳しながらは大変ですね。
更に取材も結構治安が悪くご苦労の多かったようで。
HPに寄せられる感想を楽しみにしつつ。