舞台チャンネル


「リグレッツ・オンリー」

 喜劇が好きな皆様へ

昨年の『ルーマーズ』は、本当に沢山いらっして下さって、ありがとうございます。そして笑って下さって。どう笑ってくださったといって、「ドーッ!!」と笑って下さったのが700回です。くすくすは入りません。カチャカチャ駅なんかで人数を数える機械で数えてもらったのです。大阪は、もっと多くて730回だったそうです。ニール・サイモンの脚本、高橋昌也さんの演出、そして、俳優、全員が、毎日、笑いを増やすべく努力した結果だと、よろこんでいます。
 さて、今年おさそいする『リグレッツ・オンリー』(万障お繰り合わせの上お越し下さい)は、ニューヨークの『ルーマーズ』と同じようなセレブの話ですが、かなり、奇想天外です。私は、一応、社交界の女王、ということになっていますが、それより、旦那さまは大統領と親しい弁護士!凄いですね。古谷一行さんです。 私は古谷さんと、芝居では御一緒した事なくて、前から、御一緒できたら、と思っていたので、とても楽しみです。娘役の石田ひかりさんは、なんといっても、NHKの朝のテレビ小説『ひらり』の主人公で、私はドラマが好きで、作者の内舘牧子さんから「ひらり研究家」といわれたくらい、くわしかったです。そのひかりさんの役の私の娘が結婚という事で大盛り上がり。『リグレッツ・オンリー』というのは、よく外国の大使館とかからのパーティーの招待状に、出席するか、しないか、というところに印刷されています。複雑怪奇の役の大森博史さんは昨年の『ルーマーズ』で大活躍しました。最後のシーンの彼の超絶技巧ともいうべき笑わせ方は憶えていらっしゃると思いますが、一緒に出ていても、笑ってしまうのを我慢するのが大変、というくらいでした。今回は、社交界きってのドレスデザイナー。私とは無二の親友。彼が感覚がすぐれていて、ゲイだ、という所も、私と感覚のあう点。彼の発言で、ニューヨーク中が大混乱!これは、私も、はじめて台本を読んで、びっくり、たまげたのです。ご期待下さい。私のお母さん役は、お綺麗な新橋耐子さん。15年前にやった『マダム・バブル』では、私の大金持ちの親友役で、悪だくみを紙あった仲という共演でした。メイドも、また変な人物で、出来たら私も、やりたい、と思った役です。前の『ポンコツ車のレディ』のとき御一緒した加藤美津子さん。
 この芝居はニューヨークらしい話ですが、実は、東京も、それとなく、こんな風になりつつあると私は感じています。(でも、なったら大変!?)衣装は、なんといっても、カリスマデザイナーが作ってくれたものを着るのでしょうから、衣装の黒須はな子さんの才能全開!ワクワクです。ゲイの話から結婚という事に話は進みます。この芝居は、ご夫婦でも、恋愛中のカップルでも、独身でも、みんな笑いながら(そういうものなんだな)と、うなずいて頂けるものと信じています。なんとなく世の中、つらい事、悲しいことが多いように思われます。せめて、この芝居を見てくださる間は、すべてを忘れて、私たちと一緒に一喜一憂して下さいませ。高橋昌也さんの演出の冴えは、もうおなじみですね。音楽の選びかたも高橋さん独特の素晴らしさです。  毎回のことですが、おかげさまで、切符が、あとちょっとしか残っていない、というような事がございますので、お早めに、お申し込み下さると、ありがたいです。私は毎日、50回のヒンディースクワット。30分のウオーキング。そして、顔の筋肉を身分で朝晩2回、マッサージする「造顔」で、引力に従おうとする たるみ と闘っている毎日で、お目にかかります。それでは、そのとき。
皆さま、お元気で!お待ちしております。

 アフリカのチャドに出発する直前、
 チャドで内戦が始まり、秋に延期で
 子どもたちを心配している夏に。

            黒柳徹子


 


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