ドキュメンタリー作品
風の博物誌
神様の息吹
(Heaven's Breath)

1996年8月19日(月)〜22日(木)  昨年4夜連続で放送した作品です。

第38回科学技術映像祭で
グランプリを受賞しました!
この賞には次の5部門があります。
「科学教育」
「科学技術」
「医学」
「学術研究」
「ポピュラーサイエンス」

 「風の博物誌」はポピュラーサイエンス部門に入賞し、更に、各部門賞15作品の中で最高のグランプリ(内閣総理大臣賞)を受賞しました。
授賞式は4月18日でした。

再放送決定(1話・3話のみ)
4月29日(火曜日・みどりの日)
14:55から16:50まで



受賞の言葉

 風は、目に見えません。ですから、我々の生活の中で、あまり意識されることはありません。台風や木枯らしが吹けば、挨拶やニュースの中で“悪さ”をする悪玉として語られますが、善玉としての風はなかなか登場しません。しかし、地球に風がなければ、赤道は灼熱地獄になり、北極や南極は恐ろしい氷河になり、人間が住めない世界になります。
 不平等に届く太陽エネルギーを風が掻き混ぜてくれるから、人間をはじめ、地球上の生命が保たれるのです。
 人間のわがままな営みは、必ず風の動きに異変をもたらします。これは生命に関わる問題を惹起します。
 “人間が自然の仕組みを一番知らない”
 地球上の仲間から、そう言われないように、生活の中で風を感じてほしい。
 “生命体としての地球を守るということは、風の流れを変えないことだ”
 われわれ制作者の願いの正しさを、今回の受賞によって保証されたことを嬉しく思います。




  • 風が私の人生観を変えました。
  • 96年の夏に、「風の博物誌」を拝見いたしました。
    当時、私は23歳でした。
    それまでの私は、テレビと言えば、ドキュメンタリーよりもドラマやバラエティーを好んでおりましたし、その夜も何気なくテレビをつけただけでした。
    しかしその夜から、それまでも身近にあったはずの「風」をきっかけに、私の中で様々なものが大きく存在感を変え始めました。

    ドキュメンタリー番組であれほど迄に感動した事はありませんでした。
    ノンフィクションな世界ほど美しくて、感動的で、圧倒的であるものはないと、強く感じるきっかけを与えて下さったのは、紛れもなく、あの夏の「風の博物誌」でした。

    その後私はインド・ネパールを中心に7カ月半旅をし、帰国後の数年間も様々な経験をしました。
    現在、全ての事に感謝し笑って幸福に生きていられるのは、「風」が存在全てに対して、中立である事を、あの番組が教えてくれたから、と言っても決して過言ではありません。
    全てのものは中立で等価値である、と言う事、それに気付くヒントを、私はあの番組から生まれて始めて、受け取ったんです。

    多くの人が、そう感じていると思いますが、私も、本当に、あの作品を大切に思います。
    そして、今でも、大切に思っています。

    あの番組を録画出来なかった事をずっと悔いていて、
    (再放送された事も、ネット上で初めて知ったので。。。)
    ずっと商品化されるのを心待ちに待っていたのですが、ビデオ化の予定は無いのでしょうか?
    それとも、私の知らない所で、もう商品化されているのでしょうか?
    再放送の予定はないのでしょうか?
    是非、是非教えて頂けたら。。。と思い、思いきってメールを差し上げた次第です。
    お時間の有る時で結構ですので、お返事を頂けたら幸いです。
    長々とヘタな文章を書き連ねてしまい、申し訳ありません。
    しかし、このメールから私の「風の博物誌」への思いを少しでも感じて頂けたら、 本当に嬉しく思います。

    (東京都大田区・大槻令奈さん 2000・4・25)



    昨年(1996)の放送で沢山の感想を頂きました。その一部をご紹介します。
    (再放送の感想を一つ加えます。先輩のメディア評論家・正木鞆彦さんからのメールです。)